
本当の成長は、気づいた時には「当たり前」になっている。
こんにちは。NEXT HEROES代表の向 大空です。
前回の記事では、「楽しい」と「ラク」の違いについてお伝えしました。
仲間と気楽に過ごす時間も大切です。
ただ、NEXT HEROESが大切にしているのは、自分からバスケットボールに向き合い、仲間と切磋琢磨する過程そのものを楽しむことです。
今回は、その先にある「本当の成長」について考えます。
「言われてできる」の、その先へ
指導者や保護者と話していると、こんな言葉をよく耳にします。
「言えば分かるし、やるでしょう」
たしかに、大人が声をかければ動けることはあります。
教わったことを理解し、その場で取り組めることも、大切な一歩です。
ただ、私が育てたいのは、その先にある力です。
準備をするように言われたから、準備する。
声を出すように言われたから、声を出す。
仲間を支えるように言われたから、支える。
ここから、自分で状況を見て、必要なことを考え、行動できるようになってほしいのです。
指示を待つのが当たり前だった子が、いつの間にか自分から動いている。
私は、そうした変化にこそ成長を感じます。
挑戦した失敗は、褒める
指導では、大切にしている基準があります。
自分から行動しないときや、取り組むべきことに取り組まないときは、叱ることがあります。
一方で、自分からやってみて失敗したときは、その挑戦を褒めます。
自分で判断して出したパスが、相手に取られた。
思い切って打ったシュートが、入らなかった。
覚えたことを試したけれど、うまくいかなかった。
結果だけ見れば失敗です。
しかしそこには、「自分で考え、やってみた」という一歩があります。
私は、その一歩を大切にしたいのです。
もちろん、褒めて終わりではありません。
何を考えていたのか
どこがうまくいかなかったのか
次はどうすればよいのか
挑戦を認めたうえで、一緒に振り返り、次につなげます。
ただし、失敗してもいいということは、取り組まなくてもいいということではありません。
失敗を避けるために何もしない姿と、できるか分からなくても挑戦した姿を、私は同じようには受け止めません。
なぜ、自分から動かない姿を叱るのか
私が求めているのは、失敗しないことでも、すべてを上手にこなすことでもありません。
自分がいる場所に、自分から関わることです。
練習も、試合も、チームづくりも、誰かが用意してくれるものを受け取るだけでは成り立ちません。
仲間が準備をしている。
チームに声が必要な場面がある。
自分の課題に取り組む機会がある。
そのとき、誰かに言われるまで待つのか、自分から関わるのか。
その姿勢に向き合うために、厳しく伝えることがあります。
ただし、何をすればよいか分からない子と、分かっていて取り組まない子は同じではありません。
分からなければ、教える。
動けない理由があれば、聞く。
必要なら、取り組み方や課題の大きさを変える。
そのうえで、その子にもできる一歩を求めます。
子どもに任せて待つだけでなく、自分から行動することの大切さを繰り返し伝える。
それも大人の役割だと考えています。
本当の優しさは、その先まで考えること
子どもの気持ちを受け止めることは大切です。
不安も、しんどさも、失敗したくない気持ちも、無視してよいものではありません。
しかし、気持ちを受け止めることと、必要なことを何も求めなくなることは、同じではありません。
嫌がるから、伝えない。
雰囲気が悪くなるから、注意せず見過ごす。
できないと言うから、挑戦の機会までなくしてしまう。
その場は穏やかに過ごせるかもしれません。
けれど、それがその子の未来にとって良い関わりなのか、私は考え続けたいと思っています。
今の気持ちを大切にしながら、その先に必要な力も育てる。
そのためには、ときに耳の痛いことを伝え、できていない姿にも向き合う必要があります。
もちろん、叱れば成長するわけではありません。
穏やかに伝えることで届く場面もあります。
大切なのは、伝えた直後に従ったかどうかだけで判断しないことです。
声をかける前に動くようになったか。
別の場面でも、自分で考えられるようになったか。
うまくいかなかったとき、自分で振り返れるようになったか。
そこまで見続けながら、その関わりが子どもの力につながっているかを、確かめていきたいと思います。
「いつの間にか」の中には、積み重ねがある
本当の成長は、今日教えられて明日だけ行動が変わるような、一時的な変化にとどまりません。
最初は、言われて取り組む。
次は、自分で気づいても、まだ動けない。
やがて、自分から動いてみるけれど、うまくいかない。
こうした経験を重ねるうちに、少しずつ判断と行動が変わっていきます。
ある日ふと、誰も声をかけていないのに準備を始めている。
ミスをした仲間に、自分から声をかけている。
失敗したあとも、自分で次のプレーに向かっている。
気づいたときには、以前は求められていたことが、その子の「当たり前」になっています。
しかし、その変化は何もしないまま突然起きたわけではありません。
何度も伝えられ、何度も挑戦し、失敗し、考え直してきた時間が、その姿につながっています。
「いつの間にか」の中には、本人の行動と、周りの関わりの積み重ねがあるのです。
成長を待つことは、何も求めないことではない
昨日できたことが、今日はできない。
一度動けたのに、また指示を待ってしまう。
そのたびに「やっぱり変わっていない」と決めつけるのではなく、もう一度向き合います。
ただし、見過ごすわけではありません。
必要なことは、その都度伝える。
できていなければ、一緒に振り返る。
自分から取り組んだときは、その姿を認める。
すぐに変わらないからといって、求めることをやめない。
その子への期待も手放さない。
私にとって成長を待つとは、そうして関わり続けることです。
NEXT HEROESが育てたい力
NEXT HEROESは、やるからには勝利を目指します。
そのために技術を磨き、仲間と本気で競い合い、チームとして高め合います。
そしてその経験を通して、自分で考え、自分から行動する力を育てたいと思っています。
挑戦した人も、その挑戦を支えた人もHEROです。
自分が活躍するための一歩。
仲間を支えるための一歩。
チームを良くするための一歩。
その一歩を、誰かに言われる前に踏み出せるようになる。
コーチが見ているときだけでなく、コートを離れた場所でも、自分で考えて動けるようになる。
そうして身についた力は、バスケットボールを続けるかどうかにかかわらず、その先の人生にも持っていけます。
今日の挑戦が、明日すぐに結果へ表れるとは限りません。
それでも、考え、選び、行動することを重ねた先で、気づけばそれが自分の「当たり前」になっています。
その積み重ねを、一生残る唯一無二の宝物にしてほしい。
それが、NEXT HEROESに込めた願いです。
NEXT IS NOW.
「次」は、今この一歩から始まります。





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